Appleは何故、ここまで声高に「プライバシー」保護を叫ぶのか?

 ジョブズの姿勢や哲学という視点では、ジョブズは一貫してユーザーのプライバシーを脅かすべきではない、という立場をとってきた。

 皆さんもご存知の通り、スティーブ・ジョブズは、ヒッピー文化などカウンターカルチャーの中に身を置いてきた人物だ。ベトナム戦争を続け、ソビエト連邦との冷戦も続けていた当時の政府は、大型コンピュータを使って国民を管理・監視しようとしていた。

 そんな時代、コンピュータを民主化、つまり1人1人誰でも使えるようにし、個人でもこのコンピュータを使って政府と同じくらいの力と自由を手に入れられるようにする、というのがAppleを含む1970年代の「パーソナルコンピューター」、つまり個人の能力を拡張するコンピュータが誕生した文化的背景であり、実際にこういったコンピュータを使って政府のネットワーク網に侵入してイタズラをするハッカー達も、こうした文化的背景から誕生している。

 このような文化的、歴史的背景からも、ジョブズは常に国家などの大きな組織が、その力を使って個人の情報を搾取することには反対、抵抗する姿勢を持った人物であり、Appleでも一貫した哲学として、個人情報は必要以上には収集しないスタンスが守られてきた。

情報源: APPLEは何故、ここまで声高に「プライバシー」保護を叫ぶのか? ITmedia PC USER

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